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壁中の能楽

[ 壁中の能楽 ]


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 『 壁中の能楽 』 

この作品群は私のライフワークである撮影企画『Inside of the Japan/Nippon’s Mind(日本の精神基盤)』の 一環として『能楽』を取り上げたものであります。能楽観世流の本拠地・京都観世会館における能舞台を約2年間にわたる撮影を行い、30数演目のシテ方を捉えた作品。伝統芸能の宿命である『伝統の継承と進化の追求』という一見相反するように見える課題をテーマに写真家的な視点で現在の能楽を捉えた作品で、その幽玄的な美と伝統の中で変化を求め試行する能楽師たちの記録であります。創作性としては数百年に及ぶ「伝統の継承」という面を「壁画」に例え、その壁画の中に籠って固定化するのか?そこから脱皮し新しい一歩を踏み出すのか?を見る人に問う作品でもあります。ここに用いた(P+R)写真技法は、非常に絵画的であると評価され、『一枚の写真における芸術性』を追求し、能楽を古く残され継承されて朽ちながら色彩を豊かに残す壁画のように仕上げてみました。
<作品『白髭』:Rumanian Photo Contest[Pro ARAD] Ribbn Prize を獲得>
<作品『創作1』:2017年日本写真作家協会JPA展 入選>
<作品『龍女』:2017年兵庫県展 入選>
 



日本の精神基盤 Inside of Japan/Nippon's  Mind

[ 日本の精神基盤 Inside of Japan/Nippon's Mind ]


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        [ Inside of Japan/Nippon's  Mind ]~2012 パリ写真月間出品作品


               『日本文化の世界(The world of Japanese Culture)』 

今回の企画
[ Inside of Japan/Nippon's  Mind ]は日常・非日常に於ける日本の文化たるものを対象に撮影し、その背景にある日本人の連綿として受け継がれてきた精神基盤を記録し、内外国に示すものであります。
  
現代人の持つ問題点「精神の荒廃」~ 何故?親が子を子が親を殺すようになったのか?
                                          どう生きるのか?我々の居場所は?
                                          互助活動的社会の崩壊をどのように救うべきか?

1)ある高僧の説話を引用してみる。
ニワトリに育てられたアヒルは、卵からかえるとすぐに近くの小川に飛び込んだ。それを見た親ニワトリはびっくりしてその後を追い、鶏も川に飛び込んでしまったという笑い話があるが、このアヒルの行動は本能からくるものであるらしい。 
反して、その昔オオカミに育てられた人間の姉妹が発見された。
彼女らは全く言葉が話せず、意思疎通方法も性格も全くオオカミとなっていた。妹の死を見た姉が一粒の涙を流したという点においてのみ人間であった。 
この二つの話からして、人間というものは生まれながらにしてその性格は白紙であり、それにどのような精神というものを描きいれるかで人格は左右されることが想像される。
鶏に育てられたアヒルは、それでいてまだアヒルであるが狼に育てられた人間は狼になるということであり、その点においてアヒルと人間はどちらが高等動物であるのか疑問である。
2)現代人は幼少のころから、
資本主義・物質主義が生み出した社会の中で、いやおうなく生き、デジタル・ビット・インターネット・マルチメディア世界の真っただ中に泳がされ続けるのである。 
この社会において人々は、通常人間が持ちうる理解能力、通常能力をはるかに超える機械の性能を理解することに翻弄されている。 
彼らの精神は幼少のころからのビット的判断方法によって形成され、愛・恥・人情・尊敬・憐み・同情など人間的精神は入り込む余地は少ない。 
あらゆる一方向大量情報は人間同士の交流・ふれあい・会話などの人間的行為を遠のけ、ビット氾濫の中に人々を押し込んでいく。そしてそれは人間の親の持つ情報(愛を含めて)がその一部に過ぎないように感じることに繋がっていく。  
アヒルになれない人間は人間の手で愛情を持って育てなければならないが、機械(デジタル・ビット・インターネット・マルチメディア社会)に育てられた人間は機械になり、精神は荒廃するのである。
3)この「精神の荒廃」という問題点に対し、
日本の精神的基盤である諸文化活動は社会に向けて何を発信しようとしているのか? 又その修行者・研究者・伝達者は何を思い、何を働きかけ、この悩める現代社会に向けて何を発信しようとしているのか?
傍観者なのか? 参加者なのか? 
まずそれらを捉え、記録することで現代人の立ち戻るべき起点を模索したい。  

  
撮影項目:
仏道、神道、剣道、柔道、弓道、空手道、歌舞伎、能、浄瑠璃、浮世絵、大衆芸能、舞踊、茶道、、、。
 
 
          
        



日本選挙物語 Japan Election Story

[ 日本選挙物語 Japan Election Story ]


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「2009<日本の選挙物語>2012」 写真集出版
  出版日 2014年5月1日
  出版社 新屋写真事務所
  概要  225x297mm 150P  ¥5000/冊 (消費税別)
連絡先 〒659-0053 芦屋市松浜町9-2 新屋写真事務所 代表者 新屋 進 tel 0797 32 3196 & 090 8388 4649 susumudeshinya@snow.plala.or.jp



「2009<日本の選挙物語>2012」   
 
2009年夏、2012年冬に行われた二度の衆議院議員選挙を撮影取材し、写真集「2009<日本の選挙物語>2012」を編集した。
昭和の匂いの残る兵庫県北部山間地域の自民党候補者とその支援者たちを捉えることで、変化し無くなりつつある互助会的血縁地盤組織を基盤とする日本の選挙活動を記録したものである。
 
長期政権を保持する自民党のおごりへの批判とインターネット社会を基盤とする新人類が起こした非自民の風は民主党への大きな追い風となっていく。そのような社会現象の中で行われた2009年夏の選挙は民主党が大勝し、歴史的な「政権交代」が実現した。しかしその後3年数ヶ月、民主党政権は沖縄基地移設問題での迷走、東日本大震災での緊急対応への未熟さを露出、さらには選挙マニフェストにない消費税問題で内部崩壊をきたし弱体化、国民の期待を大きく裏切ることになる。2012年冬、新人類の風は霧散した。前回の惨敗を糧に組織強化した互助会的血縁地盤組織であったが選挙は戦うまでもなく前回とは全く反対の結果となり、自民党は大勝した。この2回の選挙に於いて、「この山間部の問題はこの地に育ったものでないとわからない。都会のインターネット社会で育った候補者に理解できるわけがない。われらはわれらの代表を国会に送り出さなければならない。」という本来の選挙のあり方を思い出させ、つらく苦しいことも楽しいことも共有しようとする彼らの強い思いが画像の中に現れている。
 
この選挙は総じてインターネット社会に生きる新人類と、旧態依然とした互助会的血縁地盤の中で生きる人たちとの戦いであったように感じる。
それは同時に、否応なく進んでいくインターネット・マルチメデイア社会に於いて人との繋がり方は大きく変化し、「隣は何をする人ぞ!」的な肌の温もりの感じられない利便性的電子的情報の交錯の中で進化し後退していく新人類との対比を感じ、無くなりつつある互助会的血縁地盤組織が持つ肌の温もりを失くすことへの不安を強く覚えるのである。
 
 
 
                      2013年12月10日記述



大阪アメリカ村物語 Osaka American village Story1

[ 大阪アメリカ村物語 Osaka American village Story1 ]


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Photobook [Osaka American Village Story] publication

『大阪アメリカ村物語』写真集出版

  出版日 2014年5月1日
  出版社 新屋写真事務所
  概要  210x165mm 105P  ¥2000/冊(税別)

                       連絡先  新屋写真事務所 0797 32 3196 susumudeshinya@snow.plala.or.jp

芸術家との出会い~

御堂筋を難波方面に車を走らせ、心斎橋大丸を過ぎて右折れすると派出所と三角公園が正面に見えてくる。それを左にやり過ごし、右上の自由の女神を過ぎて阪神高速の下をくぐり、すぐに右折れすると高速の入り口がある。私はその昔、幾度となくこのようにしてこのアメリカ村を通り、高速に入って行った記憶がある。この三角公園を中心とする東西は御堂筋・四ツ橋筋、南北は長堀通り・千日前通りに囲まれた地域が大阪アメリカ村と呼ばれる場所である。1969年、倉庫と住宅しかなかったこの地域にCafé[Loop]が出来てサーファー・クリエータ―・デザイナー・ミュージシャン・お笑い芸人の卵たちが集まってきたという。彼らがブガジャ[アメリカ夏の陣]というアメリカを一か月滞在するというツアーが行われ、その参加者の中からアメリカ買付ジーンズショップをはじめとする古着屋・古レコード店と言ったスモールビジネスの担い手が現れ、この三角公園を中心に拠点と構えるようになる。これがこのアメリカ村のルーツと言われている。40数年がたち、今この大阪アメリカ村は東京でもなく京都でもなく神戸でもなく、大阪でいて大阪でもなくアメリカ村独特の空気(ファッション文化)感を生み出している。外部からの空気の受け入れは自由ながら単なる受け売りでなく、それらを消化して新しい空気、アメリカ村独特の個性の創造が感じられる。その空気感を創りだしている人々は? 40数年前にその街を創りはじめた人々、受け継いでそれを再生している人々、その文化を受け入れ、楽しみながら訪れる人々、その人たちを見て又新しい空気を創造する人たち、彼らが一体となって創りだしているもののように感じられる。彼らは創造者であり鑑賞者なのである。「ImaginationとCommunication がそろえばそれは芸術である」とすると、まさにこの大阪アメリカ村で出会った人たちはみな芸術家である。
 
                  



あの冬のパリ

[ あの冬のパリ ]


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     2008年11月7日17時25分

     フランス・ドゴール空港に降り立った。

     パリの”暗ドン”の世界に入り込んだ。
     それから数十日、夜となく昼となく歩き回った。

     あの冬のパリの
     美しい光と影を
     移り行くただ一度の情景を残すために。

     その写真の中に自分の存在を残すために。



 



二度目のパリ (  Paris la récurrente )

[ 二度目のパリ ( Paris la récurrente ) ]


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   [ Paris la Récurrente ]~二度目のパリ 
 
パリの撮影の大きな魅力の一つはその夜である。夜の撮影はその光量不足から画像に赤みが多くなることが   避けられない。それならそのまま受け入れていくとその赤の違い(例えば日本でのものと)が見えてくる。撮った画像を確かめながら、どこかで聞いた「パリは燃えている」という曲を思い浮かべる。
                                               



巴里の街角( Paris-Troisième Rêve )

[ 巴里の街角( Paris-Troisième Rêve ) ]


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パリのポスター ( Posters in Paris )

[ パリのポスター ( Posters in Paris ) ]


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 [ Paris-Troisième Rêve ] 三度目のパリである。

 2012.10.28 17 :10 Paris/Charles De Gaulle に無事着陸したことも、いつものJalelが迎えに来ていたことも、車の中で日本に来ると言っていたことも、予約した上等なホテルの部屋がずいぶんと期待はずれだったことも、会ったこともないフランス人Gilles Hanauer氏が700x700mmFrameを持ってEspace Japonに会いに来たことも、すべて写真展の用意が出来た夜彼が私たちをHome Dinnerに招待したことも、好人物の彼はその後私の作品を買い上げ、サンジェルマンのギャラリーでのプレゼンに同行したことも、おいしかったと言ったら同じサラミをお土産にくれたことも、オープニングで日本舞踊と尺八のモデルたちが盛り上げてくれたことも、そこに来たArtistのGabriela女史が結構有名な写真家で、パリフォトで作品を販売していたことも、彼女が自分のオープニングに招待してくれたことも、お薦めのレストランでムール貝が食べた時の女給の愛嬌がよかったことも、高い宿を引き払って予約済のユースホステルに移ると予約日はあってるが予約月が一か月後になっていたことも、その夜メトロで検札に会い、持っていた10枚余りのチケットがBaby Ticketsだと言って30€払わされたことも、いろいろと夜食を試したが路地裏のターキッシュがビール付きで9.5€で一番おいしかったことも、頑張って歩きすぎて疲労困憊から感染症になり、アメリカンホスピタルにお世話になったことも、わざわざ入った傷害保険がVISA Gold Cardの傷害保険とダブっていたことも、Galerie Photo-Originaleが私と契約したことも、 Galerie Serge Abokraut のオーナーが私の作品について「Susume,you did a good job!」と言ったことも、パリの歯医者がお上手ではなかったことも、、、、、、全部夢(Rêve)だったのか?



(P+R) Photography [ Sunflower to Van Gogh ]

[ (P+R) Photography [ Sunflower to Van Gogh ] ]


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      [ Sun flowers to  Van Gogh ]  ~ヴァン・ゴッホに捧げるひまわりの花

   
私にとって”ゴッホのヒマワリ”は非常に印象的な作品である。その昔、絵画コレクター の友人から『私は写真は買わない。なぜならゴッホのひまわりを超える写真はないから』 との写真批評を受けこの数年のささやかな挑戦の後、この(P+R)写真技法を開発した。今回は2014年、兵庫県 佐用町のひまわり園で頂いたゴッホとゴーギャンが描いた品種のヒマワリを用いた作品。 
 
  (P+R)写真技法の講座開催中
      <これは  Pinhole lenzとRegular lenz  の組み合わせにフィルター・ワークを加えた技法>
                               申し込み先 新屋写真事務所 Mail : susumudeshinya@snow.plala.or.jpまで
   



(P+R)写真・静物「果物と花瓶」

[ (P+R)写真・静物「果物と花瓶」 ]


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P+R Photographs~デジタル・ピンホールレンズとレギュラーレンズを使用した作品



暗黒の プラハ Dark Prague

[ 暗黒の プラハ Dark Prague ]


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パリからの列車で、この街に着いたのは真夜中だった。

なんという
暗い街だろう。















巴里の路地裏(Paris Back alley )

[ 巴里の路地裏(Paris Back alley ) ]


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『パリの路地裏』

この数年11月のパリを訪れてパリ写真の真髄・夜の路地裏を撮ってきた。午後のしとしと雨が止んで、街の灯がつき始めるころに出かけて深夜近くまで歩き回る。濡れた石の路面に街灯の光がはねて、明るさを柔らかくし、暗闇を一層に深いものに見せてくる。11月の夜風は幾分冷たいが、路地裏のほこりを吹き飛ばし私の心を心地よくする。この数時間は誰とも話すことない。徐々に誰も見かけなくなった路地裏を歩き回ることで心は静まり、暗闇の向こうも見えてくるような錯覚を感じる。まるで座禅を組む修行僧の心境になることがある。

少し疲れが出たころにイヤホンからの音楽が元気の元である。そのような時に聴く唄に『寄り添う風』というのがあって、この心の静まりの心境にやけにぴったりとはまってくるのである。リピート操作にして数十回と繰り返すとそれは一層静かに心に入ってきて心を鎮まりさせる。「かかわりすぎてあなたを苦しめくらいなら、ただ寄り添う風!それだけでいい、あなたの袖を揺らして、、、」。彼女中島みゆきの詩は人間の心を深くえぐって、、深刻な女心を浮かび上がらせる。いや男心でもあるか?

この作品群の中にその時のそんな私の心境を感じていただければ幸いです。

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